油汚れや湯アカ、皮脂汚れなどの酸性の汚れを落としたいときには、重曹やセスキ炭酸ソーダといったアルカリ性の洗剤がたいへん重宝しますが、なかには重曹やセスキ炭酸ソーダをもってしても、落とすことのできないガンコな汚れもたくさんあります。
そんなときは、過炭酸ナトリウムを使って汚れを落としてゆくのがオススメです。
過炭酸ナトリウムとは、炭酸ナトリウム(炭酸ソーダ)と過酸化水素を2:3の割合で混ざり合わせたものです。
なかには、『どこかで「過炭酸ナトリウム」という名前を、聞いたことがあるけど、思い出せない』という方もいらっしゃるという方もいらっしゃるとかと思います。
過炭酸ナトリウムとは、ドラッグストアやホームセンターなどでよく見かける粉末タイプの酸素系漂白剤の主成分として用いられており、優れた漂白能力と除菌・殺菌能力を兼ね揃えた洗濯アイテムとして、いま主婦や掃除好きの方々を中心に注目を集めているナチュラル洗剤の1つです。
特に過炭酸ナトリウムは洗濯物の漬け込み漂白や排水溝のお手入れなどに用いられることが多いのですが、最近では洗濯槽のお掃除にも使用されることが多くなりました。
そこで、今回は過炭酸ナトリウムを洗濯槽に入れる量についてご紹介します。
過炭酸ナトリウムの効能について
過炭酸ナトリウムの概要
英語名:Sodium percardonate
化学式:2Na2CO3・3H2O2
・白色粉末
・炭酸ナトリウム(炭酸ソーダ)の水溶液に過酸化水素を反応させると得られる
・過酸化水素は弱アルカリ性の水溶液中で加熱された際に活性酸素と水に分解され、酸化力を示し、色素を分解して無色の物質へと変化させることができる
・反応が温和なので、毛や絹などのアルカリ性に弱いたんぱく質繊維を除く全ての素材に使用可能
・ステンレス以外の金属と反応するため、金属製のボタンやファスナーが付いている衣類には使用できない
・過炭酸ナトリウムは、冷たい水よりも40℃ほどのぬるま湯で使用した方が、漂白能力が高まる
・水と反応することで過酸化水素を放出し、炭酸ソーダとなるため漂白能力が失われる
・過炭酸ナトリウムを密閉状態にして長時間放置すると、容器の変形や破裂などを招く恐れがある
・アルカリ性にはたんぱく質を溶かす性質がありますので、素手で触れるのはやめましょう。
基本的には粉末タイプの酸素系漂白剤と効能が同じですので、詳しくは「酸素系漂白剤の使い方と洗濯の仕方」をご覧ください。
洗濯槽の大きさと入れる量
重曹やセスキ炭酸ソーダでは落とすことのできないガンコなカビやシミ汚れを落とすことができる過炭酸ナトリウムを洗濯槽の掃除に使用する場合、洗濯機の種類や大きさに合わせて入れる分量を決める必要があります。
現在日本国内で販売されている洗濯機の種類は、
・ドラム式洗濯機
・二層式洗濯機
この3種類となっています。
目安となる水量と過炭酸ナトリウムの分量
縦型全自動洗濯機
40℃から50℃のお湯10リットルに対し、100gほど
ドラム式洗濯機 ※斜め式タイプ
40℃から50℃のお湯10リットルに対し、100gほど
二層式洗濯機
40℃から50℃のお湯10リットルに対し、100gほど
どの洗濯機も目安は「お湯10リットルに対し過炭酸ナトリウムは100g加える」となっていますが、メーカーによっては専用の洗濯槽クリーナーや洗濯槽の掃除に関するマニュアルが用意されていることもありますので、事前に取扱説明書などを確認してから掃除をしましょう。
過炭酸ナトリウムによる洗濯槽の掃除についてご紹介させて頂きましたが、いかがでしたでしょうか。
過炭酸ナトリウムとは、ドラッグストアやホームセンターなどで購入することができる粉末タイプの酸素系漂白剤の主成分であり、最近では衣類やタオルの漂白やキッチンなどの掃除アイテムとしてたいへん重宝にされています。
ただし、洗濯槽の掃除に過炭酸ナトリウムを使用する際は、必ず洗濯機と酸素系漂白剤の取扱説明欄をよく読んでから掃除を行うようにしてください。