円滑なビジネスを行う上で欠かせない清潔感は、ビジネスマンにとってはとても重要な要素となります。
そのため、髪は短髪で黒髪、ヒゲはこまめに剃る、眉毛は太め、爪は磨いてピカピカにしておくなど、細やかな点にまで気を配っている男性も大勢いますが、特にスーツを汚れから守る下着のような役割を果たしているワイシャツは、ビジネスにおいて非常に重要な意味を持つと言われており、多くのサラリーマンが清潔感や純真さを象徴する「白」や知性や誠実さを象徴する「青」などのワイシャツを好んで来ています。
しかし、白や青などのワイシャツには1つデメリットがあります。
それは「黄ばみ汚れが目立ちやすい」ということです。
ワイシャツの黄ばみ汚れの原因は、人間の皮脂です。
そのため、皮脂が分泌されやすい脇や皮膚に直接触れる機会の多い襟元や袖部分には黄ばみ汚れができやすいので、名刺を交換するときやジャケットを脱いだときにワイシャツの黄ばみ汚れが見えてしまうと、相手に不快感を与えてしまう恐れがあります。
そこで、今回はワイシャツに黄ばみ汚れを発見したときの落とし方をご説明します。
ワイシャツの黄ばみ汚れには「酸素系漂白剤」を使うべし!
ワイシャツの黄ばみ汚れとは、ワイシャツに染み込んだ皮脂が空気に触れて酸化したことで現れる皮脂汚れですので、黄ばみ汚れを落とすためには、
②酸素系漂白剤を使用する
③洗濯機で洗う
この順番で洗濯してゆくのがポイントです。
黄ばみ汚れの落とし方手順
①黄ばみ汚れを保護している「脂」を浮かせる
ワイシャツの黄ばみ汚れの原因は「皮脂」によるものですので、まずは黄ばみ汚れを保護している「脂」を浮かせることが大切です。
脂を浮かせるためには、女性が化粧を落とす際に使用しているクレンジングオイルが有効です。
食器用洗剤や固形石鹸でもクレンジングオイル同様、脂を浮かせる効果を期待することができるのですが、クレンジングオイルの方が皮脂汚れを落とすことに長けているため、黄ばみ汚れを落とす際はなるべくクレンジングオイルを使用するようにしましょう。
① ワイシャツの黄ばんだ部分にクレンジングオイルを塗ります。
② 毛先の柔らかな歯ブラシを使って黄ばみ部分を擦ります。
③ 水でしっかりと洗い流してください。
②酸素系漂白剤を使う
クレンジングオイルで脂を浮かせたら、除菌・殺菌効果を持つ酸素系漂白剤を使ってワイシャツを漂白してゆきます。
「塩素系漂白剤ではダメなの?」と疑問に思った方も多いと思います。
塩素系漂白剤は非常に強力な漂白力を持っているため、ワイシャツの黄ばみ汚れを落とすのには適していると思われがちですが、カラーシャツや柄物のワイシャツに使用してしまうと色落ちしてしまったり、ワイシャツの素材によっては塩素系漂白剤の使用を禁止していることがありますので、ワイシャツの黄ばみ汚れを落とす際に塩素系漂白剤を使用するのはおすすめできません。
しかし、酸素系漂白剤はシルクや動物毛といったアルカリ性に弱い繊維以外のほぼ全ての繊維に使用することができますので、カラーシャツや柄物のワイシャツにできてしまった黄ばみ汚れを漂白することができます。
ただし、酸素系漂白剤を使用する場合、
・ステンレス以外の金属と反応するため、草木染布製品や媒染剤として鉄や銅などが使用されている布製品、ステンレス以外のボタンやファスナーなどの金属製品が使用されている衣類などには使用しない
・手荒れを防ぐために使用する際は必ずゴム手袋を着用する
などの注意点がありますので、使用上の注意をよく読んでから使用するようにしてください。
① 脂を浮かせたワイシャツを用意します。
② 酸素系漂白剤を少量のお湯で溶かし、黄ばみ汚れに直接塗ってゆきます。
③ 洗面器に40℃のお湯を張り、20分ほど②を浸け置きます。
④ 洗面器のお湯とワイシャツを洗濯機入れて通常コースで洗濯します。
■汚れが酷い場合
① 洗面器に40℃のお湯を張り、酸素系漂白剤を入れて溶かします。
② ワイシャツを入れて20分ほど浸け置きます。
③ 洗面器のお湯とワイシャツを洗濯機へ入れて通常コースで洗濯します。
③洗濯機で洗う
①と②の工程が完了したワイシャツは、漬け込み液と共に洗濯機へ入れて通常コースで洗濯しましょう。このとき他の衣類と一緒に洗濯してしまっても構いません。
黄ばみ汚れを落とす工夫と落ち具合
酸素系漂白剤でワイシャツの黄ばみ汚れはどのくらい落とすことができるのかと気になっている方もたくさんいるのではないでしょうか。
酸素系漂白剤などを使って自宅で黄ばみ汚れを落とす場合、最近できたばかりの黄ばみ汚れと少し時間が経ってしまった黄ばみ汚れならば、ある程度キレイに落とすことが可能ですが、長期間放置した頑固な黄ばみ汚れの場合、何を試しても落とすことができないことがあります。
その場合は洗濯のプロであるクリーニングショップを頼るのがおすすめです。
クリーニングショップでは衣類に合わせて使用する水の温度や洗剤などを変えて洗濯していますので、自分の手では落とすことができない頑固な黄ばみ汚れも落とすことができる場合があります。
ですが、どうしてもクリーニングショップではなく自宅で頑固な黄ばみ汚れを落としたいという方は、実際にプロの方々も行っているという酸素系漂白剤を使用した「煮洗い」に挑戦されてはいかがでしょうか。
煮洗いとは、その名のとおり「ワイシャツを煮て洗う」ことです。
ワイシャツに染み付いてしまった頑固な黄ばみ汚れの原因である皮脂の融点は40℃から60℃のため、高温のお湯で煮ることで皮脂を落としやすくすることが可能です。
では、煮洗いの方法をご紹介しましょう。
煮洗いによる黄ばみ汚れの落とし方
・粉末タイプの酸素系漂白剤
・洗濯用洗剤
・水
・ワイシャツがスッポリと浸かる大きいサイズの鍋
・大きいサイズのザル
[落とし方]
①大きな鍋に水1ℓ入れ、酸素系漂白剤小さじ1杯と洗濯用洗剤小さじ2杯を加えて弱火にかけます。
②両洗剤をしっかり溶かしたらワイシャツを入れて30分以上弱火で煮てゆきます。
※何度かかき混ぜてください。このとき吹きこぼれる恐れがありますので注意しましょう。
③30分以上経過したら、火を止めて1晩寝かせます。
④ワイシャツをザルにあげたら、洗濯機に入れて通常コースでお洗濯してください。
サラリーマンにとってワイシャツの白さは清潔感や純真さを象徴するものですので、ビジネスを円滑にするためには必要不可欠なものとなっています。
ワイシャツの黄ばみ汚れは長く放置すればするほど落としにくくなってしまいますので、ワイシャツを洗濯する際は、必ずワイシャツに黄ばみ汚れが無いかをチェックしてから洗濯するようにしましょう。