「最近エアコンの本体が黄ばんできた気がする」「黄ばんで残念なエアコンをピカピカな状態に戻したい!」と思っている方も多いと思いますが、どのように掃除をしたら黄ばんだエアコンを元の真っ白な状態へと戻すことができるのでしょうか。
エアコンの本体が黄ばんでしまう主な原因は、
・化学変化による黄ばみ
・タバコなどの外的要因による黄ばみ
などが考えられます。
素材自体の劣化が原因でエアコンが黄ばんでしまった場合、どんな手を尽くしてもエアコンを真っ白な元の状態へと戻すことができませんが、化学変化による黄ばみやタバコなどの外的要因による黄ばみの場合はエアコンを真っ白な状態へと元通りにさせることができる可能性があります。
化学変化によるエアコンの黄ばみを落とす方法
化学変化による主なエアコンの黄ばみ原因は、
・難燃剤が原因によるもの
などが考えられます。
現在販売されているプラスチック製品の中で最も多く使用されているのが、アクリロニトリル・ブダジエン・スチレンの3種類が素材に使用されている「ABS樹脂」です。
ABS樹脂は可燃性があるためそのまま使用することができません。
そのため、日本の規格に合うよう、テトラブロモビスフェノールAなどの臭素系の難燃剤を練り込み、プラスチック素材が燃えにくいように対策がとられているのですが、時間経過と共にこの難燃剤が化学変化を起こし、エアコンの黄ばみを引き起こしてしまいます。
化学変化によるエアコンの黄ばみを解決する場合、
・漂白活性化剤
・紫外線
これら3つの要素が必要となります。
「過酸化水素水と漂白活性化剤なんて聞いたことが無い」という方も多いと思います。
実は過酸化水素水と漂白活性化剤は、「ワイドハイターEXパワー」などの酸素系漂白剤に配合されていますので、これ1つあれば過酸化水素水と漂白活性化剤を別々に用意する必要はありません。
ただし、全ての酸素系漂白剤にこれら2つの成分が配合されているわけではありませんので、必ず成分表示欄を確認してから購入するようにしましょう。
化学変化によるエアコンの黄ばみの落とし方
では、化学変化によるエアコンの黄ばみの落とし方をご紹介します。
1.エアコンがスッポリ入るサイズの桶を用意します。
2.使用量をよく確認し、水で薄めて黄ばんだエアコンを漬け込みます。
3.太陽光 (紫外線)に当てて、1週間から1ヶ月間放置します。
4.1ヶ月後、しっかりとすすいで乾いた柔らかい布巾でしっかりと水気を拭き取ったらお手入れ完了です。
紫外線によって再び化学反応が起こり、エアコンの黄ばみを落とすことができるのですが、さすがにこの方法は実用的ではないのであまりオススメすることができません。
実は、化学変化による黄ばみを落とすためには、「過酸化水素水」がたいへん重要な存在となります。過酸化水素水といえば、ドラッグストアなどでよく見かける「オキシドール」が挙げられます。
オキシドールで黄ばみを落とす方法は至って簡単です。
まず、キッチンペーパーなどにオキシドールを含ませ、エアコンの黄ばんでいる部分に当てて部分的に漂白するという方法です。このときキッチンペーパーに含ませるオキシドールの量が多すぎると濡らしてはいけない部分まで濡らしてしまう恐れがありますので、キュッと絞ってから当てるようにしましょう。
それでも不安だという方はオキシドールを含んだキッチンペーパーを上からサランラップで包み込むと液だれや蒸発を防ぐことができます。
オキシドールを当てた部分は数分間そのままにし、乾いた柔らかな布巾でサッと水気を拭き取ると黄ばみが解消されたエアコンへと生まれ変わることができます。
オキシドールはエアコンの他にも、ピアノの鍵盤やパソコンなど、水に漬け込むことができないものを掃除する際にも使えます。
ただ、オキシドールは直射日光の当たる場所で保管してしまうと、水と酸素に分解してしまいますので、しっかり封をして冷暗所にて保管するようにしましょう。また、保管中にオキシドールの瓶内の圧力が高くなってしまうことがありますので、保管していたオキシドールを使用する際は瓶口を顔に向けないようにしてください。
タバコなどの外的要因による黄ばみの落とす方法
タバコなどの外的要因によってエアコンが黄ばんだ場合、
・家具専用の磨き上げスプレーや重曹を使ってとにかく拭く
といった方法で黄ばみを落とすことができます。
特に重曹水を含ませたメラミンスポンジでエアコンの黄ばんだ部分をこすると、より効果的に黄ばみを落とすことができます。
いかがでしたでしょうか。
今までエアコンが黄ばんでいても全く気にしていなかった方も多いと思いますが、エアコンが黄ばんでいるとお部屋の雰囲気も暗くなりますし、何だか衛生的にも悪そうなイメージをお客さんに与えてしまいかねません。
この機会にお家のエアコンが黄ばんでいないか確認し、黄ばみをスッキリ落としてお部屋の雰囲気をパッと明るくしてみてはいかがでしょうか。