茹でる・煮る・炒める・焼くなど、様々な調理の際に用いられるガスコンロは、毎日キレイにしていても料理を作るたびに油や調味料、吹きこぼれによるコゲなどによって汚れてしまうため、後日まとめて掃除しようと思っている方も多いと思います。
しかし、ガスコンロに付着している汚れの大半が油によるものですので、空気に長時間触れることで油分が酸化し、新たに付着した食品汚れや空気中を漂っているホコリなどを取り込んでガスコンロ全体の汚れをより頑固なものへと変えてしまいます。こうなってしまっては、通常の掃除方法では落とすことが困難となります。
また、ガスコンロの掃除を怠っていると、調理中に固まった油汚れに火が燃え移ってしまったり、グリルの中に火種が落ちて引火し、炎が吹き上がるといった事例も報告されています。
そこで、今回は長いあいだ放置してしまった頑固なガスコンロ汚れをスッキリ落として未然に事故を防ぐための上手な掃除方法をご紹介します。
頑固なガスコンロ汚れは「重曹」にお任せ!
長いあいだ放置してしまったガスコンロの油汚れは「酸性」の性質を持っているため、「弱アルカリ性」の性質を持つ重曹で中和することで汚れをスッキリ落とすことができます。
・重曹
・雑巾
・キッチンペーパー
・スプレーボトル
・柔らかい歯ブラシ
【掃除方法】
五徳編
①ガスコンロの元栓を閉めます。
②油汚れのひどい場所に直接粉末状の重曹をたっぷり振りかけ、20分ほど放置します。
③浮いてきた油汚れをキッチンペーパーで拭き取ります。
④バケツに40℃のお湯を注ぎ入れ、重曹を加えて溶かしたら、五徳を漬けて20分間放置します。
※お湯1リットルに重曹小さじ7杯加える
⑤柔らかめの歯ブラシで五徳を擦り洗いします。
※お湯が完全に冷めてしまうと汚れが落ちにくくなりますので、ヤケドしないように手袋を着用してから重曹が溶けたお湯の中で汚れをこすり落としてください。
⑥雑巾でしっかり水気を拭きとり、完璧に乾いたら掃除完了です。
ガスコンロ本体編
①40℃のぬるま湯100mlに重曹小さじ1杯加え、スプレーボトルに入れます。
②汚れが気になる場所に④を吹き掛け、キッチンペーパーでフタをして油汚れを浮かせましょう。
③浮かせた油汚れを雑巾でサッと拭き取ったら完了です。
※重曹を拭き取っただけでは白い跡が残ってしまいますので、必ず2度拭きするようにしましょう。
ガスコンロ掃除にクエン酸は使えない!?
ガスコンロ周辺の掃除にクエン酸を使う方もいますが、ガスコンロ周辺の汚れは「酸性」の油汚れですので、同じ「酸性」のクエン酸を使っても汚れを落とすことができません。
もし、重曹ではガスコンロの汚れを落とす頃が出来なかったという場合は、クエン酸ではなく「セスキ炭酸ソーダ」を使うのがオススメです。
セスキ炭酸ソーダとは、重曹と炭酸ソーダをほぼ半分ずつ混ざり合わせたものであり、重曹に比べて若干アルカリ度が高く、冷たい水にもよく溶けるという特徴があります。
頑固なガスレンジ汚れにお困りの方はこの機会にセスキ炭酸ソーダを使ってみてはいかがでしょうか。
ガスコンロは毎日使う場所ですので、常にピカピカな状態を維持するのが理想ではありますが、食事を作るたびに汚れを落としていては、せっかく作った料理も冷めてしまいます。
ガスコンロ掃除は、
・天板と前面パネル部分⇒毎夕食後
・グリル⇒使用する度
・五徳とバーナー⇒1週間に1度
といったペースで掃除を行うと、ガスコンロに頑固な汚れが付着しにくくなり、常にピカピカな状態を保つことができます。
これまでガスコンロの掃除は年に1度の大掃除以外でやったことが無いという方は、この機会にこまめなガスコンロ掃除を始め、年末の大掃除の負担を軽くしてみませんか。