トイレはお家のなかで最も汚れやすい場所ですので、便器や壁、床などを毎日欠かさず掃除しているという方も大勢いますが、実はトイレには便器や壁、床よりも汚れが溜まりやすい場所があります。
それは「トイレのタンク」です。
トイレのタンクは便器や壁、床などとは異なり、フタを開けないと中が見えないため、トイレのなかで最も汚れに気付きにくい場所となっています。
そのため、つい掃除が後回しにされがちですが、トイレのタンク汚れが原因で便器に汚れが付きやすくなったり、芳香剤や掃除をしてもにおいが解消されないといった現象が起こるため、定期的にトイレタンクの掃除を行う必要があります。
そこで、今回はトイレのタンクを掃除する方法と黒カビが湧いてしまう原因をご紹介します。
トイレのタンクを掃除する方法
トイレのタンクを掃除する前にご自宅のトイレのタンクの種類を確認しましょう。
現在トイレのタンクには、
・手洗い場の無いフタタイプ
・タンクにフタが無く開くタイプ
など様々な種類があり、前者2つは自分でフタを持ち上げて掃除することができるのですが、後者のタンクにフタが無く開くタイプの場合はタンクにフタが存在しないため、メーカーに点検掃除を依頼する必要があります。
今回は自分で掃除することが可能なトイレタンクの掃除方法についてご説明します。
・ゴム手袋
・マイナスドライバー
・専用の柄付きブラシ ※ブラシ部分が「くの字」に曲がっているもの
・柄付きスポンジパッド
・柄付きタワシ
・雑巾
・トイレ用洗剤またはトイレタンク用洗剤 ※無い場合はガラス・家具用洗剤または中性洗剤
掃除の手順
①止水栓をマイナスドライバーで閉めてください。
止水栓を閉め忘れてしまうと、洗浄レバーを回した時にトイレの床が水浸しになってしまう恐れがあります。止水栓のある場所はトイレのタンクから壁へとつながっている管の途中です。
・止水栓がどのくらい閉まっていたのかを必ず覚えておきましょう。
・止水栓は時計回り(右方向)へ回すと水が止まります。
②タンクのフタを外します。
トイレタンクはとても重くて繊細なものですので、慎重に扱ってください。
・手洗い場が付いてない場合、タンクにフタが被せられているだけなのですぐに取り外すことができるのですが、手洗い場が付いていると1度フタを持ち上げ、給水ホースを取り外す必要があります。給水ホースは持ち上げただけで簡単に取り外せるものもありますが、ナットを回して外さなければならない場合もありますので、手洗い場が付いているトイレタンクの場合は1人で掃除をしないようにしましょう。
・給水ホースの接続部分にあるナットは反時計回り(左方向)へ回すと緩めることができます。
③フタに付着した汚れをキレイに取り除きましょう。
タンクのフタを取り外したら、フタに付着した汚れをキレイに取り除いてゆきます。
・汚れがほとんどついていない場合は水拭きをするだけで構いません。
・汚れが酷い場合は中性洗剤とブラシを使ってキレイに汚れを落とす必要があります。
・水垢はアルカリ性の汚れですのでクエン酸やお酢を使って落とすのが効果的です。
④中性洗剤とブラシを使ってタンク内を掃除します。
ゴム手袋をはめて、中性洗剤とブラシを使ってタンク内部を掃除してゆきます。汚れの上に中性洗剤をかけてブラシでこすってください。
・タンク内部には様々な部品が入っていますので壊さないように注意しましょう。
・タンク内部に酸性・アルカリ性の洗剤を使用したくなると思いますが、タンクを傷める原因となりますので、絶対に使用しないようにしましょう。
・タンク内の水が邪魔な場合、止水栓を止めた状態で洗浄レバーを回すと水が少なくなり、洗いやすくなります。
・泡を流したいときはバケツやジョウロなどを使って水を掛けて流してください。
中性洗剤を使っても落とせなかった汚れは重曹を使います。
重曹は弱アルカリ性なので、タンク内部の掃除に使用することが可能です。
中性洗剤や重曹を使っても落とせない場合、紙やすりで削り落とします。ただし、紙やすりを使用するとタンクを傷付けてしまいますので、なるべく使用しないようにしましょう。
タンクに傷が出来てしまうと、傷付いた部分に汚れが溜まりやすくなりますので、どうしても汚れが落ちない場合は専門の業者さんに依頼するのがオススメです。
⑤掃除してキレイになったフタをタンクに戻し、止水栓を緩めます。
タンクのフタと内部の掃除が完了したら、フタを閉めて止水栓を緩めます。手洗い場の吸水ホースを取り外した場合は元に戻す際に忘れずに取り付けてください。
トイレのタンクに黒カビが湧いてしまう原因とは?
トイレのタンクに発生する代表的な汚れといえば、「黒カビ」と「水垢」が挙げられます。
黒カビと水垢は放置するとドブのような臭いを発するようになるため、「トイレを毎日掃除しているはずなのに臭い」と感じる場合は、トイレのタンクに溜まった黒カビと水垢が原因の可能性があります。
また、トイレのタンクが汚れていると水を流すたびにタンク内の汚れが便器へと運ばれ、タンクで繁殖したカビや雑菌などが便器へと移って繁殖を始めるため、いつもよりも便器が汚れやすくなってしまいます。
トイレのタンクは常に水が溜まった状態ですので、水垢が溜まりやすく、カビや雑菌の温床となりやすいので、定期的に掃除を行うように心掛けましょう。
トイレのタンクを掃除する方法と黒カビが発生してしまう原因についてご紹介させて頂きましたが、いかがでしたでしょうか。
トイレのタンクは便器の汚れや悪臭の原因となるため、1ヶ月に1度のペースで掃除を行うのがオススメですが、忙しくてトイレのタンクまで掃除する時間が無いという方は、1ヶ月に1度タンクの中にカップ1杯の重曹を入れて6時間ほど浸け置くだけでもタンク内を清潔に保つことができます。
重曹を入れたら6時間はトイレを使用することができませんので、就寝前やお出かけ前に重曹を入れておくと良いでしょう。
今までトイレのタンク掃除をサボっていた方は、次回のトイレ掃除のときにタンクのフタを持ち上げてみてはいかがでしょうか。