ここ数年、「家賃が安い」「掃除が楽ちん」「生活スペースが広い」「生活の利便性が向上する」などの理由から、学校や仕事で忙しくて掃除する時間を確保することができない一人暮らしの男性を中心にトイレ一体型のユニットバスが注目を集めています。
しかし、トイレとお風呂、洗面台が全て同じ場所にあると、心配なのが衛生面です。
排尿や排便時に飛び散ったり、様々な種類の雑菌が繁殖しやすいトイレは、構造上狭い部分が多いため、どうしても隅々まで掃除が行き届きません。
ユニットバスはトイレが非常に近い場所にあるため、こまめに掃除しないとトイレ周辺で増殖した多くの雑菌たちが浴槽や洗面台を汚してゆき、健康に悪い影響を与える恐れがあります。
また、入浴時や洗面台使用時に天井や壁、床などに大量の水が広範囲に飛び散るため、雑菌だけではなく、カビも生えやすく、アレルギーを引き起こす可能性もあります。
そこで、今回はユニットバスを掃除中に意外と忘れがちな「床」の掃除方法と掃除頻度についてご説明します。
ユニットバスの床を掃除する方法と頻度
トイレとお風呂が独立していないユニットバスの場合、
・ヒゲ剃りやヘアピンなどの金属が錆びてプラスチックに付着してしまう「もらいサビ汚れ」
・高温多湿の環境を好むアレルギーや室内をカビ臭くする頑固な汚れ「カビ」
この3つの汚れが付きやすいため、掃除は楽チンでも健康な体を維持するためには、こまめに掃除しなければなりません。
特にユニットバスの床は掃除を忘れやすい場所ですので、ホコリや髪の毛などのゴミが排水溝に詰まって汚い水が浴槽に逆流したり、黒色や青色のカビが至るところに生えてしまうことが多々あります。
そこで、今回は浴室側の床とトイレ側の床、それぞれの正しい掃除方法をご紹介します。
浴室側の床掃除
②冷水に切り替え、浴室側全体をまんべんなく流してください。
③湿気を溜めないよう、換気をします。
トイレ側の床掃除
②浴室側の床掃除同様、熱めのシャワーで流した後、冷水で流します。
③壁や床の水気を乾いたキレイな雑巾で拭き取ります。
④アルコール(エタノール)を壁や床に噴霧し、サッと拭き取りましょう。
⑤シャンプーやリンスなどのボトル類やトレイブラシのケース、ユニットバス専用の掃除道具などをトイレタンクの下に戻す前に、ヌメリ汚れを落として水気をしっかりと拭き取っておきます。
⑥湿気を溜めないようにしっかりと換気します。
上記の方法で汚れが落とせない場合は、汚れの上に粉末状の重曹を振りかけ、上からお酢をかけてください。
すると、しゅわしゅわと泡立ってきますので、その状態で30分ほど放置します。排水溝に流れてしまう場合は上からサランラップを被せると流れる心配がありません。30分後、冷水でしっかりと流して水気を拭き取ったら完了です。
それでも床の汚れが落ちない場合は、掃除のプロに連絡して汚れを落としてもらいましょう。
ユニットバスはトイレ、洗面台、お風呂が全て一体化しているため、それぞれが独立しているよりも汚れが溜まりやすく、カビや雑菌が増殖しやすいので、基本的には毎日掃除することをおすすめします。
ですが、学校や仕事で忙しくてなかなか掃除する時間がとれない場合は、簡単なお手入れを入浴後に行うようにし、1週間に1度のペースでユニットバスを隅々まで掃除するようにしましょう。
お風呂出た後のひと工夫で変わる
ユニットバスの床を清潔に保つためには、お風呂を出たあとのひと工夫で大きく変わります。
そのひと工夫とは、
・こまめに換気を行い、湿気が溜まるのを防ぐ
・床のタイルに目立つ汚れを発見したら浴室用洗剤またはクリームクレンザーを使って擦り落とす
・夜遅くでも掃除ができるように重曹とクエン酸を用意しておく
・アルコールを使ってトイレ側で増殖している様々な雑菌を撃退する
など、雑菌やカビが増殖しにくい環境を維持することが大切です。
特に換気は雑菌やカビの増殖を防ぐためには欠かせない要素ですので、お家を空けることの多い一人暮らしの方は常に換気扇をつけっぱなしにしておくことをおすすめします。
ユニットバスの床にも気を配りたい掃除方法についてご説明させて頂きましたが、いかがでしたでしょうか。
一見メリットが多そうに見えるユニットバスですが、トイレ・洗面台・お風呂が一体化になっていることで湿気が溜まりやすく、健康に影響を与える雑菌やカビの温床となりやすい場所です。
これからユニットバスのお家に引っ越しをしようとお考えの方や既にユニットバスのお家にお住いの方は、雑菌やカビ対策のために、使用後は毎日掃除をするように心掛けましょう。