日本各地で山々が美しく彩ってゆくなか、一家の大黒柱であるお父さんたちは本格的な冬が到来する前に押入れや納戸の奥深くに仕舞いこんでいたファンヒーターを取り出しているところではないでしょうか。
ファンヒーターとは、エアコンやセントラルヒーティングと同じ対流式暖房のことであり、灯油やガスなどの燃料を燃やすことで温まった空気を循環させることにより室内を暖めることができる暖房器具のことです。
「ヒーター」と付く名前の暖房器具はたくさんありますが、温風を送ることで室内を暖めることができるヒーターは、「セラミックファンヒーター」「石油ファンヒーター」「ガスファンヒーター」この3種類になります。
ファンヒーターの魅力は、
・持ち運びが便利
・エアコンに比べると本体価格が安い
・電気ストーブやエアコンと比べると燃料費は掛かるが、電気代はお得
などのメリットがあり、最近では一人暮らしの方々のあいだでも人気を集めています。
しかし、ファンヒーターも他の暖房器具と同様、きちんと掃除をしてから使い始めないと故障や事故、出火などを引き起こす危険性があります。
そこで、今回は意外と知られていないファンヒーターの掃除の仕方についてまとめてみました。
ファンヒーターの汚れの溜まりやすい場所
ファンヒーターの掃除を始める前に、まずはファンヒーターのなかで最も汚れの溜まりやすい場所を知っておく必要があります。
ファンヒーターは温かい空気を循環させることで室内を暖めるタイプの暖房器具ですので、汚れが最も溜まりやすい場所は「空気の取り入れ口」です。
空気の取り入れ口に汚れやほこり、ゴミがたっぷり付着していると、うまく空気を取り込むことができなくなってしまい、室内が暖まりにくくなったり、本体内部にほこりやゴミが入り込んで故障や出火などを引き起こす原因となる可能性があります。
ファンヒーターにとって空気の取り入れ口はとても重要な場所ですので、使い始めだけではなく、定期的に空気の取り込み口に汚れやほこり、ゴミが付着していないか確認しながら使うようにしましょう。
ファンヒーターの掃除の手順
ファンヒーターの掃除の仕方ですが、ファンヒーターには「セラミックファンヒーター」「石油ファンヒーター」「ガスファンヒーター」の3種類あり、さらにメーカーによって若干掃除方法も変わってきますので、一概に「この掃除方法が正解!」とは言えません。
そこで、毎日のお手入れにピッタリなファンヒーターの掃除手順をご紹介します。
電気ファンヒーター
①本体の電源を切り、コンセントから電源プラグを抜きます。
②本体を柔らかな布で乾拭きします。
③背面にある吸気フィルターを取り外し、ほこりやゴミを掃除機でキレイに吸い取ります。
※加湿機能付きの場合、トレーなどが簡単に取り外せるようになっていますので、取り外して洗剤などでキレイに洗って乾かしておきましょう。水分が溜まった状態のまま放置してしまうと、雑菌やカビ、ぬめりの原因となります。
④吸気フィルターなどを取り付けたらお掃除完了です。
石油ファンヒーターのお手入れ方法
①本体の電源を切り、コンセントから電源プラグを抜きます。
②本体を柔らかな布で乾拭きします。
③温風吹き出し口のほこりやゴミを掃除機で吸い取ってください。
④背面のファンフィルターを取り外し、溜まったほこりやゴミを掃除機でキレイに吸い取りましょう。
⑤ゴム手袋を装着し、油受け皿の水分をキッチンペーパーなどで吸い取ってください。
⑥油フィルターの汚れをしっかりと取り除いたら掃除完了です。
ガスファンヒーター
①本体の電源を切り、コンセントから電源プラグを抜きます。
②本体を柔らかな布で乾拭きしましょう。
③温風吹き出し口のほこりとゴミを掃除機で吸い取ります。
④本体の背面部分にあるエアフィルターのねじを外したら、フィルターに付着したほこりやゴミを掃除機で吸い取ってください。
※汚れが酷い場合は、薄めた中性洗剤などに浸して洗い、しっかり乾かしてください。ただし、荒れるバスターフィルターなどがある場合は水洗い厳禁ですので、丁寧に掃除機でほこりやゴミを吸い取りましょう。
⑤取り外したエアフィルターを取り付けたら完了です。
ファンヒーターの掃除の仕方は、各メーカーの公式ホームページまたは取扱説明書などに記載されておりますので、その手順に従って掃除するようにしてください。
今回は意外と知られていないファンヒーターの掃除の仕方についてご紹介させて頂きましたが、いかがでしたでしょうか。
それぞれのファンヒーターの掃除頻度は、どのタイプも1ヶ月に1度のペースで掃除するのが理想とされていますが、背面にある空気の取り入れ口は1週間に1度のペースで確認するようにしてください。
この部分が汚れていると、喘息や皮膚炎、鼻炎などのアレルギーを引き起こす原因となります。
これから寒い冬がやってきます。一家の大黒柱であるお父さんは家族の健康を守るためにも、ファンヒーターのお手入れを欠かさぬよう、こまめに汚れ具合をチェックするように心掛けましょう。