
今年の春から親元を離れて一人暮らしを始めた学生や新社会人にとって、これから毎日炊事・洗濯・掃除などの家事を1人でこなして行かなければなりません。
実家に暮らしていた頃から家事を手伝っていた方ならば、仕事と家事をある程度両立させることができるかと思いますが、全く家事をしたことが無い方の場合、「仕事や勉強で忙しいから」と理由をつけて、自炊せずに外食ばかりに頼ったり、掃除をサボったり、洗濯は休日にまとめて洗ったりとズボラ生活を送る可能性が高くなってしまいます。
そんなズボラ生活を回避するためには、一人暮らしを始める前にご両親から家事のノウハウを教えてもらうのがオススメです。
特に一人暮らしを始めたばかりの学生や新社会人がやってしまいがちな失敗が漂白剤による衣服の色落ちです。
最近では柔軟剤や漂白剤が配合されている洗濯洗剤や洗濯以外でも使える漂白剤など、様々な種類の漂白剤が販売されており、目的や用途に合わせて漂白剤を自由に選べるようになりました。
実は漂白剤は大きく分けて酸化型と還元型の2つに分けられ、さらに酸化型は酸素系と塩素系の2つに分けられており、それぞれ落とせる汚れや使用できる衣類の種類が大きく変わってきます。
そこで、今回は漂白剤で色落ちしてしまう衣類の種類と色落ちしてしまった衣服を修復することは可能なのかについてご説明します。
漂白剤で色落ちしてしまう衣類の種類
漂白剤は大きく分けて酸化型と還元型の2つに分けられ、さらに還元型は細かく酸素系と塩素系の2つに分けることができます。
酸素系、塩素系、還元型はそれぞれ落とせる汚れの種類や使用可能な衣服の種類などが異なるため、誤って使ってしまうと大切な衣服が色落ちしてしまう恐れがあります。
では、それぞれの漂白剤がどのような汚れや衣服に対応しているのかを分かりやすくまとめてみましたのでご覧ください。
系統:酸化型
・食品(紅茶、コーヒーなど)
・インク
・血液などの染み
・残留皮脂や汗による黄ばみ汚れ
・おむつなどの除菌と消臭
[液体タイプ]
白物、色柄物、毛・絹製品などほぼ全ての繊維製品に使用可能。
[粉末タイプ]
白物、色柄物のみ。
毛・絹とこれらの混紡品の繊維製品には使用不可
・食品(紅茶、コーヒーなど)
・インク
・血液などの染み
・残留皮脂や汗による黄ばみ汚れ
・おむつなどの除菌と消臭
[液体タイプ]
綿、麻、レーヨン、キュプラ、ポリエステル、アクリルなどの白物繊維製品のみ。
系統:還元型
・鉄分による黄ばみ
・塩素系漂白剤による一部樹脂加工品の黄ばみの回復など。
白物専用。
なお、どのタイプの漂白剤も共通して金属製品、合金属染料を用いた染料布への使用はできません。
また、洗濯表示に「水洗い不可」とある場合も同様に使用することができませんので覚えておきましょう。
色落ちしてしまった衣類の修復方法

洗濯中に使用した漂白剤の種類が衣類の素材と合わず色落ちしてしまった場合、基本的には元に戻すことはできません。
しかし、全く元に戻すことができないというわけではありません。
色落ちしてしまった衣類を修復することができる染め替えサービス「Re:color」や衣類の日焼けや色焼けなどを修復することができる「leaning-station」などの専門業者に依頼すると着用可能な状態まで衣類を修復してもらえます。
ただし、1度漂白剤で脱色してしまった部分は元の色と全く同じに合わせることが難しく、費用も掛かりますので、色落ちしてしまった場合は仕方ないと諦めて、次回以降の教訓として役立ててゆきましょう。
漂白剤による衣類の色落ちは修復したい場合、専門業者に依頼することで着用可能な状態まで修復することは可能です。
しかし、1度色落ちしてしまった部分を元の状態まで完璧に戻すことは不可能ですので、色落ちしてしまった場合は諦めた方が良いでしょう。
漂白剤による衣類の色落ちを防ぐためには、
・事前に色落ちテストを行う
・ゴム手袋と色落ちしても良い衣服を着用して手洗いで洗濯する
・色落ちしにくい酸素系漂白剤を使って浸け置き時間を短縮する
これら3つの項目に注意することで、大分色落ちを防ぐことができます。
今年の春から親元を離れて一人暮らしを始める学生や新社会人のみなさんは、この機会に漂白剤の種類と落とせる汚れ、対応可能な衣類を覚えて洗濯をするように心掛けましょう。