
ここ数年、流行に敏感な10代から20代の男女を中心にブームとなっているリュックは、もともと野山を渉猟する狩人たちのために考案された背負い袋であり、今では登山やハイキング、軍事など様々なシーンで用いられる便利なバッグとして大活躍しています。
なぜリュックが若い世代を中心にブームとなっているのかと気になっている方も多いと思いますが、最近のリュックはカジュアルやモード、フェミニンまで幅広いコーデに対応できるデザインやかたちとなっており、自分の系統に合わせてリュックを選ぶことで、よりプライベートを充実させることができるようになりました。
さらに、通勤や通学などの普段使いとしても大いに役立つ機能性や耐久性に優れたファッショナブルなリュックが続々と世界各国の有名ブランドから発売されており、話題を集めています。
そんな幅広いシーンで大活躍中のリュックですが、衣類やタオルと同じく使い続けているうちに砂や泥、ホコリなどで汚れてしまいますよね。
特に夏場はリュックを背負っている背中は汗をかきやすくなるため、こまめにお手入れしないと雑菌やカビの温床となり、臭いを発するようになります。
そこで、今回は汚れたリュックを洗濯する方法と洗濯機で丸ごと洗濯する際の方法をご紹介します。
汚れたリュックを洗濯する前の注意点
汚れたリュックを洗濯する場合、
2.熱湯を使って洗わない
3.漂白剤の使用は厳禁
4.乾かすときは必ず陰干しにする
5.生地の隙間に入り込んだ水分までしっかりと乾かす
これら5つの項目は絶対に守ってください。
1.素材を確認する理由
リュックはブランドやメーカーによって使用されている素材が大きく異なります。
例えば塩化ビニールを使用して作られている場合は洗浄液を使って洗濯することができず、濃い色のリュックや全革・部分的に革が使用されているリュックの場合は色落ちや色移りする可能性があるため丸洗いすることができません。
リュックを洗濯する際はどんな素材が使用されているのかを確認し、洗濯表示に従って洗濯してゆきましょう。
2.熱湯を使ってはいけない理由
リュックを熱湯で洗ってしまうと繊維を傷めるだけではなく、洗濯するには非常に危険です。お気に入りのリュックを長持ちさせるためにも洗濯する際は必ず水もしくはぬるま湯で洗うようにしましょう。
3.漂白剤の使用が厳禁な理由
頑固な汚れをスッキリ落とすことができる漂白剤ですが、リュックに漂白剤を使用してしまうとシミの原因となってしまいます。必ずオシャレ着専用の洗剤を使って洗濯するようにしてください。
特に色柄物のリュックには漂白剤を使用するのは厳禁です。
4.乾かすときは必ず陰干しの理由
洗濯したリュックを直射日光に当てて乾かしてしまうと繊維を傷める原因となります。リュックを干すときは必ず風通しの良い日陰で乾燥させましょう。
5.生地の隙間に入り込んだ水分までしっかりと乾かす理由
リュックは脱水すると型崩れしてしまう恐れがあるため、すすぎが終わったらかたちを整えて風通しの良い日陰で乾燥させる必要があるのですが、その際、生地の隙間に入り込んだ隙間までしっかりと乾燥させないと生乾きの原因となってしまいます。
リュックを洗濯する際は、天気の良い日に行い、逆さまにしてリュックの隙間や内側に水分が溜まらないように干しましょう。
リュックを部分洗いする方法
リュックの一部分が汚れてしまった場合、
・洗浄液を使って落とす
この2つの方法を使って汚れを落とすことができます。
①普段使っている消しゴムを用意します。
②リュックの汚れに消しゴムを当て、文字を消すように消しゴムを擦ります。
③消しカスを払ったらお手入れ完了です。
消しゴムが手元に無い場合は「レック 激落ち ポイポイ」などのメラミンスポンジを水に濡らして汚れた部分を擦ってください。
ただし、リュックの素材によっては消しゴムを使うと繊維を傷めたり色落ちの原因となりますので、消しゴムやメラミンスポンジを使用する前に1度目立たないところで試してから使用してください。
[洗浄液を使って汚れを落とす方法]
①洗面器に精製水を入れます。
②精製水に対して1%の中性洗剤を①へ入れてしっかり混ぜ合わせます。
③②の洗浄液にタオルを浸し、水滴がポタポタと落ちない程度に軽く絞っておきます。
④リュックの汚れを③を使って、優しく “ポンポン”と叩くように拭き取ってください。
※タオルに汚れが染み込むように優しく丁寧に叩くのがポイントです。
⑤型崩れしないようにリュックのかたちを整えたら、風通しの良い日陰でしっかりと乾かしましょう。
リュックを丸ごと洗濯機で洗う方法

リュックの汚れが酷い場合、「洗濯機に入れて丸ごと洗いたい!」と思ってしまう方も多いと思いますが、リュックの素材によっては洗濯機を使用することができない場合があります。
基本的に全て化繊 (ポリやナイロンなど)で作られているものや布製のものは大きいサイズの洗濯ネットに入れて洗濯機で丸ごと洗うことができますが、型崩れなどが心配な場合は洗濯機で洗うのを控えた方が良いでしょう。
「それでも洗濯機で丸ごと洗いたい!」という方は、こちらの洗濯方法をお試しください。
リュックを丸ごと洗濯機で洗う方法
①洗濯絵表示を確認し、洗濯機で洗っても良いかどうかを確認する。
②リュックから取り外せる部品を全て外す。
※このときリュックの部分汚れを発見したら中性洗剤を薄めた水をタオルに含ませて優しく叩くように落としておきましょう。
③リュックを裏返し、大きいサイズの洗濯ネットに入れます。
④オシャレ着用の洗剤を入れて洗濯機の「手洗いコース」を選択し、しばらく待ちます。
⑤脱水に移行しようとしたら洗濯機からリュックを取り出してください。
※洗濯機で脱水してしまうと型崩れの原因となります。
⑥取り出したリュックにタオルを被せ、上から体重をかけて水分を押し出します。背面パッドなどの水を吸収しやすい部分はタオルを使わずに水分をしっかりと押し出して水気を拭き取ってください。
⑦完璧に水気を切ったらリュックのかたちを整え、逆さまにして風通しの良い日陰に干します。
⑧リュックの隙間や内部までしっかりと乾いたらお洗濯完了です。
・汚れが酷い場合はぬるま湯を使い、通常よりも入念にすすぎを行うようにしましょう。
・漂白剤は絶対に使用しないでください。
・NIKWAXの「LOFTテックウォッシュ」を使うと洗浄と耐久撥水加工を同時に行うことができます。しかも、環境に優しいのでオススメです。
手洗いでリュックを洗濯する方法
リュックの型崩れなどが心配な方は洗濯機ではなく、手洗いでリュックを洗濯するのがオススメです。
リュックを手洗いする際は、リュックがスッポリと入る大きいサイズのタライなどが必要になるのですが、もしご自宅に大きいサイズのタライが無い場合は浴槽を使ってリュックを洗いましょう。
手洗いでリュックを洗濯する方法
①リュックの洗濯絵表示を確認し、水洗い可能かどうかを調べてください。
※革などの特殊な素材が使用されている場合はお洗濯のプロであるクリーニング店に任せましょう。
②リュックに付いている部品を全て取り外します。
※部品を取り外し中、リュックの部分汚れを発見したら消しゴムなどを使って汚れを落としてください。
③タライまたは浴槽にリュックが浸かる量の水またはぬるま湯を溜め、中性洗剤を加えてしっかり溶かします。
④③の洗浄液にリュックを入れ、手で押し洗いしてゆきます。
⑤汚れが落ちたら水を変えてすすいでゆきましょう。
※汚れた水が出てこなくなるまでリュックを押しながらすすぎを行ってください。
⑥何度かすすぎを繰り返したらキレイなタオルをリュックの上に被せ、ギュッと水気を絞ってください。
※背面パットは水を含みやすいのでタオルを使わずに手でギュッと水を押し出しましょう。
⑦リュックのかたちを整え、逆さまにして風通しの良い日陰で乾かします。
⑧リュックの隙間や内部の水気も完璧に乾いたらお洗濯完了です。
今までリュックは汚れたら捨てていたという方も多いと思いますが、使用されている素材や洗濯絵表示を確認することで、お家で汚れを落とすことができる場合もあります。
「このリュック、お気に入りだけどちょっぴり汚れてきたからそろそろ捨てようかな」とお考えの方は、まずリュックの素材や洗濯絵表示を調べて、お家で洗ってキレイにしてみませんか。