掃除に使える「セスキ炭酸ソーダ」とは?便利な使い方と上手な使い方

掃除に使える「セスキ炭酸ソーダ」とは?便利な使い方と上手な使い方 | カンタン掃除とアイデア洗濯術 CLEAN HOUSEキッチンの油汚れやお風呂場の皮脂汚れといった酸性の汚れをキレイに落とすことができるアルカリ性の洗剤には、重曹や過炭酸ナトリウムなど様々な種類がありますが、そのなかでも特に使い勝手が良いと言われているのが「セスキ炭酸ソーダ」です。

セスキ炭酸ソーダとは、家庭用洗剤や入浴剤の成分として用いられているアルカリ剤です。

重曹と比べて水に溶けやすく、洗浄力が高いのにアルカリ度がさほど高くないので手荒れをする心配が少ないという特徴があり、初めてナチュラル洗剤を使った掃除に挑戦される方にオススメのアイテムとなっています。

ただ、セスキ炭酸ソーダも他のナチュラル洗剤と同じく、落とすことが得意な汚れと不得意な汚れや相性の悪い素材がありますので、これからセスキ炭酸ソーダを使用した掃除をしようとお考えの方は、まずセスキ炭酸ソーダについての理解を深めておくことが大切です。

そこで、今回は掃除に使える「セスキ炭酸ソーダ」の特徴や便利な使い方と上手な使い方についてご説明します。


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セスキ炭酸ソーダの特徴

セスキ炭酸ソーダとは、炭酸ナトリウムと重曹の複塩であり、双方の中間的な性質を持ち合わせているアルカリ剤です。重曹と比べて水に溶けやすく、水素イオン指数は9.8から10 (1%、25℃)の弱アルカリ性を示しています。

セスキ炭酸ソーダの「セスキ」とは、化学用語で「3/2」を表す接頭語「sesqui」が由来とされています。セスキ炭酸ソーダは、炭酸ソーダと重曹をほぼ半分の割合で混ぜ合わせて作られたものであり、「単なる(=1)炭酸ソーダ」と「2の炭酸ソーダ」の丁度中間という意味で「3/2炭酸ソーダ」、すなわち「セスキ炭酸ソーダ」と呼ばれるようになったのです。

「ならば、セスキ炭酸ソーダは自然界に存在しない物質なのか」と思われた方もいらっしゃるかと思いますが、セスキ炭酸ソーダは「トロナセスキ鉱石」というかたちで、きちんと自然界に存在しており、現在販売されている各種アルカリ剤のほぼ全てが、この「トロナ鉱石」を原材料としており、むしろセスキ炭酸ソーダこそが自然界に存在する正真正銘のアルカリ剤といっても過言ではありません。

セスキ炭酸ソーダはサラサラとした結晶状をしているため、常温で長期間保存しても変質することはありませんが、湿気を吸い込む性質があるため、封をしっかり閉じずに保管してしまうと容器の中で固まってしまうことがあります。セスキ炭酸ソーダを保存する際は、しっかりと封をしてから保存するようにしましょう。


セスキ炭酸ソーダが得意とする汚れとは?

セスキ炭酸ソーダは水素イオン指数9.8から10の弱アルカリ性の洗剤ですので、

・キッチン周りのギトギト・ベタベタの油汚れ
・お風呂場の皮脂や湯垢などの軽い汚れ
・血液汚れ
・手垢が付着した器具類やスイッチ類
・洗濯槽のカビや汚れ
・ステンレスやプラスチック製に付着した臭いや汚れ、くもり取り
・壁の汚れ

などを落とすことを得意としています。


セスキ炭酸ソーダが不得意とする汚れとは?

弱アルカリ性のセスキ炭酸ソーダは、酸性の汚れを落とすことには適していますが同じアルカリ性の汚れを落とすことは苦手としています。

また、水に溶けやすい性質を持っているため、同じアルカリ剤の重曹とは異なりクレンザー代わりに使用することは出来ず、さらに本格的な汚れ落とし能力は石鹸などの海面活性剤と比べると天と地の差が生じます。

セスキ炭酸ソーダは、

・靴下などに付着したひどい泥汚れ
・機械油や口紅などの頑固な汚れ
・衣類に出来た染み
・木製家具の汚れ
・畳に直接塗布する掃除方法
・アルミ他金属に付着した汚れ

などを落とすことには向いていません。

特にアルミ・畳・木製素材などの素材に付着した汚れを落とす際にセスキ炭酸ソーダを使用してしまうと、黒く変色したり、一生残る黄色の染みが出来てしまう恐れがありますので使用を控えるようにしましょう。


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セスキ炭酸ソーダを上手に掃除に利用する方法


セスキ炭酸ソーダを掃除用洗剤として使用する場合、

・セスキ炭酸ソーダ水を作る
・浸け置き洗いに利用する
・セスキ煮で汚れを落とす

などの方法が一般的となっています。


セスキ炭酸ソーダ水の作り方

【材料】
・水:500ml
・セスキ炭酸ソーダ:小さじ1杯


【作り方】
①スプレーボトルに水500mlを入れ、セスキ炭酸ソーダ小さじ1杯を加えます。

②フタをしてしっかり混ぜ合わせたら完成です。

キッチン周りの油汚れや器具類などの手垢、壁の汚れ落としなどに効果的です。

ただ、掃除中に液だれが生じる場合もありますので、軽めの汚れを落とす際は柔らかい布やキッチンペーパーに吹き掛けてサッと拭き取るかキッチンペーパーを張り付けて上からセスキ炭酸ソーダ水を吹き掛けるのがオススメです。


浸け置き洗いに利用する際の作り方

【材料】
・お湯:12リットル
・セスキ炭酸ソーダ:大さじ3杯


【作り方】
①シンクや浴槽にお湯12リットルを入れ、セスキ炭酸ソーダを大さじ3杯加えて溶かします。

②浸け置き洗いをしたいものを①に入れ、1時間ほど放置します。

③1時間後、漬け置きしたものをしっかりと洗い流したら掃除完了です。

キッチンやお風呂場などで見かけた頑固な汚れなどを落としたいときにオススメです。

また、衣類に付着した頑固な汚れを落とす際にもセスキ炭酸ソーダの漬け置き洗いはとっても便利ですので、季節柄汚れが目立つ夏のお洗濯の際に利用されてみてはいかがでしょうか。


セスキ煮のやり方

【材料】
・水:3リットル
・セスキ炭酸ソーダ:大さじ1杯


【作り方】
①3リットルの水にセスキ炭酸ソーダを大さじ1杯加えて煮ます。

②油汚れのひどいものを①に入れて煮たら掃除完了です。

セスキ炭酸ソーダは溶かす水の温度を上げるとアルカリ力がアップしますので、なかなか落ちない頑固な汚れを発見した場合、試してみてはいかがでしょうか。


まとめ

今回は掃除に便利な「セスキ炭酸ソーダ」の特徴や便利な使い方と上手な使い方についてご紹介させて頂きましたが、いかがでしたでしょうか。

セスキ炭酸ソーダはいくら肌荒れの心配が少ないと云えども、たんぱく質を溶かす性質がありますので、お肌の弱い方は必ずゴム手袋をして使用するようにしてください。

もし誤って皮膚に付いてしまった場合は水でしっかり洗い落としましょう。その際、皮膚がヌルヌルしているという場合は、少量のお酢やクエン酸を振りかけてよく馴染ませてからたっぷりの水で洗い流してください。

ナチュラル洗剤のなかで最も初心者に優しいと言われるセスキ炭酸ソーダですが、使い方を間違えてしまうと思わぬ事故やトラブルを招く恐れがありますので、必ず取扱事項を守りながら使用するようにしましょう。

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