掃除がとっても楽になると主婦のあいだで話題となっている「アルカリ電解水」は、いまや重曹やセスキ炭酸ソーダ、クエン酸と並ぶ定番の掃除アイテムとなりつつあります。
アルカリ電解水とは、水を電気分解することによってpH値をアルカリ性へと高めた洗浄液のことです。
一般的にpH値が高ければ高いほど洗浄力が高いと言われており、ドラッグストアなどで販売されている合成洗剤などには界面活性剤やアルカリ剤などの化学薬品を加えてpH値が高められています。
電気分解によって活性化した水は、マイナスの電荷を帯びた非常に細かい粒子と変化するため、汚れと物体の隙間に浸透し、マイナスの電荷を帯びた水で汚れと物体を包み込み、マイナス同士の反発を利用して汚れを剥離させることが可能となっています。
また、日本には「水と油」ということわざがあるように、油と水は反発し合って互いに融和しない存在であるため、いくら洗浄力の高いアルカリ電解水でもキッチンやリビングなどの油汚れはさすがに落とすことはできないだろうとお考えの方もたくさんいると思います。
確かに水と油は混ざり合うことはできませんが、アルカリ電解水は油汚れを分解・乳化することができるため、プシュッとアルカリ電解水を油汚れに吹き掛けるだけで簡単に拭き取ったり、洗い流すことができます。
そんな優れた洗浄能力を持つアルカリ電解水ですが、なんとお家にあるもので簡単に作れることをご存知ですか。
アルカリ電解水の作り方
アルカリ電解水は、アルカリ性のナチュラル洗剤「重曹」や「セスキ炭酸ソーダ」、水に溶かすと強アルカリ性を示すカリウムの炭酸塩「炭酸カリウム」があれば、誰でもお家でアルカリ電解水を作ることができます。
では、最も代表的なアルカリ電解水の作り方を2つご紹介します。
[材料]
・重曹:小さじ1杯
・水:200ml
・アルミ製以外の鍋:1つ
[作り方]
①鍋に重曹と水を入れ、重曹を溶かします。
②鍋を弱中火にかけます。
※2分ほどすると気泡が出てきます。
③更に2分間火にかけると、重曹が分解されて炭酸の白い泡が出てきますので、沸騰してきたら弱中火から弱火へ切り替えましょう。
④弱火で5分ほど火にかけ煮詰めたら、火を止めて十分冷めたら完成です。
※多少重曹の臭いが残りますが気にしないでください。
[材料]
・水道水
・炭酸カリウム
[作り方]
①水道水を用意します。
②水道水に対して0.5%くらいの炭酸カリウムを加えてしっかり混ぜ合わせたら完成です。
重曹で作った洗浄液は「炭酸ソーダ」と呼ばれるものであり、アルカリ電解水と同じ効果を持つ溶液となります。
出来上がりはヌルヌルしているのですが、これは重曹が分解されて炭酸ソーダ水に変化した証拠ですので、十分に冷めたらスプレーボトルに移し、キッチンやトイレ、窓ガラス掃除など、お家全体の掃除に使うことができます。
アルカリ電解水の注意点
・刺激が気になる方は濃度を薄めて使用する
・使用中の漂白剤に「混ぜるな、危険」と表記されている場合、絶対に混ぜて使用しないこと
・アルカリ電解水は無臭の洗浄剤ですが使用する際は必ず換気をしてください。
・消臭や除菌効果が得られるため様々な場所に使用する方も多いですが、吹き掛けた際に人間やペットの目や鼻などに入り込んでしまうとたいへん危険ですので、洗浄剤が飛び散らないように注意しましょう。もし、目に入ってしまった場合は速やかに流水で洗い流してください。
アルカリ電解水は重曹やセスキ炭酸ソーダなどのナチュラル洗剤と同じく、人と環境に優しい洗浄力の高いお掃除アイテムとして主婦のあいだで人気を集めていますが、使い方を誤るとたいへん危険な洗浄剤となりますので取り扱いには十分注意しなければなりません。
アルカリ電解水は「洗浄力の高い洗浄剤」として主婦のあいだで人気を集めていますが、実際は「刺激性のある洗浄剤」ですので、きちんとした知識を身につけてから使用することをオススメします。