最近なんだか炊飯器で炊いたごはんが臭う気がすると思っている方も多いのではないでしょうか。もしかしたら、ごはんから漂ってくるその臭いの原因は炊飯器の汚れかもしれません。
ごはんの主成分であるデンプンは細菌やカビの大好物であり、さらに炊飯器の内部は常に密閉された空間であるため、細菌やカビが繁殖するには最も適した環境となっているのです。
「でも、炊飯器は高温でごはんを炊き上げる家電だから細菌やカビにとって住み心地の悪い環境なのではないか」と思われた方も多いと思いますが、下痢や嘔吐などの食中毒を引き起こす原因菌「セレウス菌」は、100℃のお湯で30分間加熱し続けても芽胞が死滅しないため、炊飯器内を掃除しない限りセレウス菌を死滅させることはできません。
特にジメッとした梅雨の時期や蒸し暑い夏の時期は炊飯器に細菌やカビが繁殖しやすいため、炊飯器のお釜だけではなく、カピカピに乾燥した米粒が付着した内蓋やお釜の熱や圧力を調節するための蒸気口付近のネバネバ&パリパリ汚れをキレイに掃除する必要があります。
そこで、今回は炊飯器の米粒などの汚れをスッキリ落とし、炊飯器に住まう細菌やカビを退治するための掃除方法をご紹介します。
炊飯器の掃除方法
毎日の食事に欠かせないごはんを炊き上げる炊飯器を掃除するならば、
・短時間で掃除が終わる
・隅々までキレイに汚れを落とせる
この3つの条件を満たすことができる方法で掃除したいとお考えの方も多いはずです。
そこで、今回はナチュラル洗剤やお酢、レモンなどを使った掃除方法をメインにご紹介します。
炊飯器の掃除方法
[重曹を使う]
①重曹(クエン酸でも可)を水に溶かし、炊飯釜に入れます。
②炊飯スイッチを押し、しばらく待ちます。
③臭い取りが完了したら炊飯器のスイッチを止めて炊飯釜を十分に冷まします。
④各パーツを取り外し、水洗いしましょう。
⑤しっかり水気を拭き取り、各パーツを炊飯器に装着したら完了です。
[お酢と熱湯を使う]
①ごはんを炊いたお釜と内蓋をいつも通り食器専用の中性洗剤を使ってしっかりと洗います。
②お酢を原液のままスプレーボトルへ入れ、内蓋とお釜に直接吹き付けます。
③やかんに水を注いで沸かし、お湯が跳ねないように注意しながら②にまんべんなくかけてゆきます。
④水分をしっかり拭き取り、炊飯器に戻したら完了です。
[レモンを使う]
①炊飯釜の8分目くらいまで水を注ぎます。
②スライスしたレモンを1個分用意し、①へ入れます。
③炊飯器のフタを閉じ、炊飯スイッチを入れて炊き上げましょう。
④炊き上がったら電源を切り、炊飯器内部の温度が十分下がったのを確認したら炊飯釜、内蓋、蒸気口キャップなどを取り外してキレイに洗います。
⑤各パーツがしっかり乾いたのを確認したら炊飯器本体に取り付けて完了です。
炊飯器にごはんを入れっぱなしにしてカビが発生したときの対処法
旅行や出張へ行く際、炊飯器の中からごはんを取り出すのを忘れてしまい、カビが生えてしまい炊飯器を捨てなければならないのかと落胆された方も多いのではありませんか。
しかし、炊飯器にカビが発生しても適切な対処法さえ知っていれば、炊飯器からカビを取り除くことができます。
では、炊飯器からカビを取り除く掃除方法をご紹介します。
①ゴム手袋とマスク、眼鏡を装着し、ポリ袋の中に炊飯器からカビが発生したごはんを入れ、しっかり封をしたらゴミ箱に捨てます。
②炊飯器から内蓋と炊飯釜など取り外せるものは全てを取り出し、食器専用の中性洗剤で丁寧に洗ってゆきます。
③炊飯器本体は水洗いすることができませんので、次亜塩素酸ナトリウムを主成分とするキッチンハイターを20倍に薄めた溶液を柔らかいキレイな布巾に含ませて、本体内側と外側、蒸気口などをまんべんなく丁寧に拭いてゆきます。
※水気が残っていると故障の原因となりますので、アルコールなどの余分な水分はしっかりと拭き取ることをお忘れなく!
④③が完了したら食品用アルコールを使って炊飯器本体を隅々まで除菌してください。
⑤あとは炊飯器から取り外したものを全て取り付ければ掃除完了です。
いかがでしたでしょうか。
炊飯器は細菌やカビの温床となりやすいため、内蓋など簡単に取り外せる部品は全て取り外し、カリカリに乾燥した米粒は手で取り除き、隙間はお湯で濡らした綿棒でサッと汚れを拭き取り、40℃のぬるま湯を吹き付けたタオルで炊飯器の内側を拭き、蒸気口のネバネバ&カピカピ汚れを濡れタオルでサッと拭き取るなど、普段からこまめに炊飯器の掃除を行うように心掛けましょう。