2004年、風光明媚なスウェーデン王国の首都・ストックホルムに本社を構える世界最大級の家電メーカー「エレクトロラックス」が世界初のコードレス掃除機を発表して以来、今や世界中でコードレス掃除機ブームが巻き起こっており、あらゆる家電メーカーから様々なタイプのコードレス掃除機が製造・販売されています。
コードレス掃除機は、その名の通り本来掃除機を動かす際に必要となるコードが無い掃除機のことであり、
・手軽に掃除ができる
・収納しやすい
といったメリットがあります。
特に小さな子どもを持つ親御さんたちからは、子どもたちの食べこぼしや外遊びの砂や泥汚れなどでお部屋が汚れてしまったときにサッと取り出して掃除ができるうえ、重たい掃除機を収納場所から運びだしてコードをコンセントに挿して掃除をしたら、再び重たい掃除機を収納場所へと運ばなければならないため、掃除に対するストレスが軽減できると人気を集めています。
ただ、便利に見えるコードレス掃除機ですが、
・吸引力が一般的なコード掃除機と比べて劣る
・充電中はどうしても人目に付く場所に置かないといけないので、充電中に来客されると恥ずかしい
といったデメリットもあり、本当にコードレス掃除機を購入しても良いものかと不安になっている方もいます。
そこで、今回はコードレス掃除機を選ぶ際に注意したいポイントと選び方についてまとめてみました。
コードレス掃除機を選ぶときの注意ポイント
これからコードレス掃除機を購入する予定だという方にとって、稼働時間や充電時間、バッテリーの取り付け場所などはとても大切なことですが、他にも、
・形状
・吸引力
などにも目を配る必要があります。
コードレス掃除機のタイプ
コードレス掃除機は大きく分けて「ハイエンド」と「ローエンド」に分けられます。
ハイエンドとは、メイン掃除機として活躍できる素質を持つコードレス掃除機のことであり、ローエンドとはサブ掃除機として用いられることが多いコードレス掃除機のことです。
ハイエンドタイプの特徴
ハイエンドタイプのコードレス掃除機は、お値段が高めのものが多く、18V以上のバッテリーが搭載されており、モーターヘッドが標準装備されています。そのため、一般的なコード掃除機と同じ本格的な掃除が可能となっています。
・吸引力が強い
・連続使用時間が長い
・広範囲を掃除できる
・回転ブラシが標準搭載されているので集塵能力が高い
・アタッチメントが豊富なので様々な場所を掃除できる
・重みがあるので手首に負担がかかる
・回転ブラシに髪の毛やペットの毛などが絡まりやすい
・回転ブラシによって固形のゴミが弾き飛んでしまう
ローエンドタイプの特徴
ローエンドタイプのコードレス掃除機は、バッテリーの電圧が低いのでお値段も比較的お手頃な価格となっています。 そのため、ハイエンドタイプとは異なり、本格的な掃除に使用することは不可能と言えるでしょう。
・軽量な機種が多いので手首に負担が掛からない
・ノーマルヘッド標準装備なのでフローリング床などの平たい床のホコリやゴミを吸い取ることに長けている
・回転ブラシが付いていないので髪の毛やペットの毛が絡まらない
・回転ブラシが付いていないので固形のゴミを弾き飛ばす心配が無い
・電圧が低いので吸引力が弱い
・連続使用時間が短い
・広範囲の掃除が苦手
・回転ブラシが付いていないのでカーペットや絨毯掃除が苦手
・ヘッドが小さいので効率良く掃除をすることができない
形状
コードレス掃除機の形状は「ハンディタイプ」と「スタンドタイプ」の2つに分けられます。
ダイソンや東芝などは重心が手元にあるハンディタイプを主流としており、コードレス掃除機の生みの親であるエレクトロラックスや日立などは重心が床下にあるスタンドタイプを主流としています。
パナソニックやアイリスオーヤマのように2つのタイプを製造・販売しているメーカーもありますので、どちらの形状のコードレス掃除機を購入したら良いのか悩んでしまう方も多いかと思います。
ハンディタイプの特徴
・本体に延長管が装着されているので取り回しやすい
・ヘッドと延長管が取り外せる
・高い場所や狭い場所の掃除が得意
・軽めの力でヘッドの上げ下げが可能
・手元に重心がかかりやすいので手首に負担がかかる
・自立することができないものが多い
スタンドタイプの特徴
・手首に負担がかかりにくい
・自立させることができる
・充電スタンドに置いて収納できる
・狭い場所や高い場所の掃除が苦手
・ヘッドの上げ下げをすると手元に負担がかかる
吸引力
コードレス掃除機で最も注目したいのが「吸引力」です。
ローエンドタイプ
ローエンドタイプの場合、フローリング床などの平らな部分を掃除することに適したノーマルヘッドを採用しているため、どのメーカーの床用ヘッドも集塵能力に大きな差はありません。
そのため、ローエンドタイプの購入を検討されている方は吸引力の高い製品を選ぶのがポイントです。ローエンドタイプには、紙パック式とフィルター式があります。
紙パック式はフィルター掃除が無く、ゴミ捨ても楽なので人気があるのですが、集塵容量が少ないうえ、吸引力の低下が著しいという特徴があります。
一方、フィルター式はこまめにフィルター掃除をしたりゴミを捨てなければならないものの、吸引力が低下しにくいというメリットがあります。
ハイエンドタイプ
メイン掃除機として使用できるハイエンドタイプの場合、吸込仕事率を非公表としているメーカーが多いので、どのくらいの吸引力があるのかを知ることができません。
ちなみに、現在ハイエンドタイプのコードレス掃除機で吸込仕事率を公表しているのはダイソンのみとなっています。
また、ハイエンドタイプのコードレス掃除機を購入する場合、吸引力だけではなく集塵方式やモーターヘッドなども吟味された方が良いでしょう。
集塵方式は強力な吸引力を維持することに大きく関わっており、モータヘッドはホコリやゴミを掻き集める集塵能力に深く関わっています。
いかがでしたか。
2004年に誕生したばかりのコードレス掃除機は稼働時間が短く、集塵能力や吸引力も一般的なコード付き掃除機と比べると劣っていましたが、年々バッテリーの性能や集塵能力、吸引力などの性能が向上しており、更にインテリア性も高まってきているため、幅広い世代の方々から注目を集めています。
これからコードレス掃除機を購入する予定の方は、各メーカーの公式ホームページや最寄りの家電量販店へ行き、掃除機の性能を確認し、あなたに合ったものを選びましょう。